-10.ヒカリゴケ目(ヒカリゴケ)
1科1属1種

「概略」
 光るコケとして、あまりにも有名です。ただし、コケ自身が発光するわけではなく、太陽光を反射して光ります。光を反射するのは、ヒカリゴケの原糸体(胞子が発芽した糸状のもの)で、ヒカリゴケの原糸体は、丸い細胞が連なっています。

「特徴」(体のつくり)
 ヒカリゴケは、中部以北の亜高山帯(時にもっと低地でも)の、窪みや洞穴の入り口付近、土上に生育します。雨が当たるかどうかという場所です。やや黄色がかった、とても美しい光り方をします。茎葉体は、その近くに、白みがかった緑色をして、ぽつりぽつりと生えています。これは光りません。
 茎は立ちあがり、葉は、茎の左右に2列に、平坦につきます。ルーペや実体顕微鏡で葉を見ると、葉は基部どうしが上下の葉でつながっています。上下の葉どうしがつながるというのは他には見られません。
 その葉身細胞は、薄膜、ひし形で、ヒョウタンゴケの仲間の葉身細胞に似ています。
 さくは丸く、さく歯はありません。